膝痛

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膝の仕組み

膝は「おさら」と呼ばれる膝蓋骨と、大腿骨と、脛骨という3つの骨から成り立っています。これらの骨は関節軟骨に覆われています。
関節軟骨と半月板は、骨と骨のつなぎ目を保護し、摩擦を最小限にすることによって、膝にかかる衝撃を吸収する働きをしています。

  • 関節軟骨・半月板…クッションの役目をしています。
  • 関節液…潤滑油として、関節がなめらかに動くように助けています。

なぜ膝に痛みが起こるのでしょう?

膝の痛みに悩む患者さんは中高年層が多いといえます。年を重ねるとともに、クッションの役目をする軟骨が弱くなり、その負担に耐えられなくなるためです。
膝の痛みで最も多いのが、変形性膝関節症です。男性よりも女性の患者さんが多いといえます。

変形性膝関節症になりやすい要因

  • 加齢による関節の老化
  • 肥満
  • O脚
  • 膝の酷使

関節軟骨がすり減ると摩擦が起こるため痛みが生じます。

歩行-膝にかかる負担

下半身には体重以上の重みが加わります

歩いているときや体を動かそうとする時、片膝には体重の3~4倍の重さがかかるといわれています。また、階段の昇り降りの時にはさらに増えて、4~5倍になるといわれています。
1キロ増えると、片方の膝には3~5キロの負担が増えます。
食べ過ぎや運動不足など悪い生活習慣による肥満を改善することが、膝の痛みの再発防止に最も大切です。

いきなり動かさないように注意しましょう

膝の痛みは、動かし始めに起こることが多いものです。起床時や椅子から立ち上がる時など座った姿勢から立ち上がる時には、注意してゆっくり立ち上がりましょう。
坂や階段の昇り降りの前には、軽い曲げ伸ばしでウォーミングアップしましょう。

膝を助ける・守る

自分に合った靴を履きましょう

膝への衝撃を吸収し、安定した歩行が出来る靴を選びましょう。
×…●かかとの高い靴●つま先の細い靴●固くて重い靴●サンダルなどの脱げやすい靴
○…足のサイズに合った靴、靴底のやわらかい靴

杖を使いましょう

杖を利用すると、下半身にかかる体重の一部を負担することで膝への負担を軽くすることができます。

膝を支えるその他の器具

症状に合わせて、膝を支えるタイプのサポーターや、足底板を使用することもあります。
足底板は、偏って膝にかかる圧力を、膝全体にバランス良く分散します。
どんな器具を使えば楽になるかは、先生によく相談しましょう。

膝を温める工夫

入浴で膝を温めましょう

少しぬるめのお湯にゆっくりとつかり、膝の内側や後ろ側を揉みほぐすようにマッサージをします。膝の曲げ伸ばしなどのストレッチを行うのも大変効果的です。湯冷めをしないように気をつけながら行いましょう。
寒いときには下着などの工夫をしましょう

保湿用サポーター、ロングスカートやズボン、パジャマ、タイツや長めの靴下、膝掛けなど。
夏は、冷房の効きすぎによる膝の痛みが意外に多いものです。外出には、膝掛けを持参すると良いでしょう。

座る

椅子に座る生活に慣れましょう
しゃがむ姿勢や正座よりも、椅子に座ることで膝への分が軽減されます。また、転倒を防ぐ為にも和式トイレより洋式トイレが良いでしょう。
食器洗いや洗濯物干しなど、家事には立ち仕事が多いものです。ときどき椅子に座り休憩をとりましょう。

物を持つ

体のバランスを崩さないようにしましょう
買い物などで荷物が多くなる時にはリュックを背負う、ショッピングカートなどを使うなどしましょう。

良い状態を保つために

膝痛の悪循環

膝が痛いからといって、あまり動かないでいると、膝の骨や軟骨、靭帯まわりの筋肉は少しずつ弱くなってきます。過保護にされた膝は、ちょっとした刺激でも痛みを感じるようになり、どんどん弱くなってしまいます。
使わない→弱くなる→痛みが倍増→また、使わない→…という悪循環に!

膝痛の良循環

膝の痛みが軽くなったら、その症状に合わせて活動量を少しずつ高めていきましょう。筋肉や靭帯を鍛えることで、良い状態を保つことが大切なのです。
よく使う→健康になる→痛みが軽減→よく使う→…という良循環に!

体操

体操をはじめる前に

  • 無理をしないことが大切です
  • 痛みの具合や症状を医師に相談しながら、自分に合った体操を行いましょう
  • 動作がわからなくなったり、いつもと様子が違った時には、無理せずに先生に相談しましょう

水中運動

水中では、浮力により膝への負担が少なくなります。したがって、膝に軽い痛みがある人でも体を動かすことができ、膝痛の悪循環を断つ手助けになります。

  • ただし、間違った方法で行うと逆に腰を痛めてしまいます。
  • 水中運動はインストラクターなどの指導に従って行うことが大切です。

ウォーキング

ウォーキングは新陳代謝を高めるので、体重のコントロールにも効果的です。また、自分のペースに合わせて無理なく歩くことで、足の筋肉を鍛え、体力を増進させます。自転車こぎもウォーキング同様の効果が期待できます。

  • 20~40分位、平らな地面を歩きましょう。
  • 急な坂道や階段では、逆効果になってしまいます。
  • 無理は禁物。苦しくない程度に、自分のペースで行うことが大切です。

筋肉を鍛えましょう

バスタオルを用意しましょう!

太ももの[前側]の筋肉を鍛える

片足の膝の下に丸めたバスタオルを置いて、仰向けに寝ます。タオルを置いた方のかかとはしっかり床につけて、足の膝をしっかり伸ばします。ももの前側の筋肉が硬く膨らみ、膝のお皿が上の方に引き上げられた感じになります。そのまま5つ数えましょう。左右、両方やりましょう。

太ももの[外側]の筋肉を鍛える

床に横向きに寝ます。上半身は片方の腕で支え、下になった足は膝を軽く曲げましょう。上になった足は膝をまっすぐ伸ばし、足が床と平行になるまで上げます。膝の状態に合わせて、上げる足は軽く曲げても構いません。上げた状態で5つ数えましょう。左右、両方やりましょう。

太ももの[内側]の筋肉を鍛える

床に座り、軽く曲げた両膝の間にボール(または枕)をはさみます。腕で上半身を支えましょう。ボールを両方の膝ではさみつけ、そのまま5つ数えましょう。ボールに当たる、膝の内側が痛む場合は、ボールをももの方へずらして膝に当たらないようにしましょう。

●太ももの[後ろ側]の筋肉を鍛える

壁に寄りかかり、片方の足を軽く曲げて座ります。膝の裏でボール(または枕)をはさみつけます。そのままの姿勢で5つ数えます。左右、両方やりましょう。

筋肉を柔らかくしましょう…自分のペースでゆっくりと根気よく続けよう!

膝の裏とふくらはぎのストレッチ

壁から30cmほど手前に立って、つま先はまっすぐ前にして、足を前後に開きます。前側の膝を曲げて腰を前方に押し出していきます。腰が反らないようにし、背中からかかとまでが一直線になるように、かかとは床につけて、膝の後ろを伸ばしましょう。そのままの姿勢で20~30秒。左右、両方やりましょう。

膝の下からアキレス腱のストレッチ

机や椅子の背などにつかまり、足を前後に開きます。両方の膝を曲げて、かかとは床につけたまま、両方の膝を曲げて、腰を落としていきます。そのままの姿勢で20~30秒伸ばしましょう。左右、両方やりましょう。

痛みを和らげるには…

急な痛みは冷やしましょう。

痛みの激しい時や膝が熱っぽい時には氷やアイスパックで短時間冷やすと良いでしょう。

通常は温めましょう。

蒸しタオルや、入浴で温めると膝の周囲の血行が良くなります。

さする

膝のお皿や膝周辺のマッサージ。硬くなった筋肉をほぐし、動きを楽にします。

岡﨑整骨院外観

広島市佐伯区八幡2丁目22-5(広電バス「保井田」バス停留所横、県道41号線沿い、ザ・ビッグ五日市店向かい)

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15:00~19:00

休診日:木曜日午後・土曜日午後・日曜日・祝日

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